梅屋敷

節分@寿し平

外食三昧の数十年ですが、本当に”ごちそう”を食べにいく、という期待で朝からわくわくするのが梅屋敷のお寿司やさん、寿し平さん。

いつもお任せでいただくのですが本日は、まずマグロとアボカド、かまぼこが美しく和えられた”あじさい鉢”(お客さんが命名しておりました。)オレンジ色のとろりとした卵を抱いたわたり蟹を少し。蓮を添えた鰤のスペアリブ、なるほど照り焼きを超えてスペアリブ、たぶん部位が違うのですね...そして朝から大量に巻いたというコレ...

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恵方巻などできないように(江戸っ子ですから)、海苔一枚半を使って巻いたというこの太巻の美しさ、そしてお皿から立ち上る最高の海苔の香り。かんぴょうの概念を変える食感と椎茸、でんぶ、玉子の合間になんとも微妙に大葉がしこまれており、甘味と塩気と香りの馥郁としたまごうことなき人生史上最大の太巻、五色の福が宝物のように美しく巻かれているのです。縁起のよいものを食べるありがたさ、最高の節分となりました。

春のような風に吹かれての帰り道。

夢の中のよう。

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大田区の日々

大田区京浜暮らしにもようやく慣れてきた今日この頃...八百屋で野菜を買い肉屋で肉を買い、常に暴走自転車に気をつけ、熱帯夜も窓を開けて眠る、そんな生活....

そんな街に、ここならあるのではないかと探し当てたとある”アクセサリー屋”さんM製作所。ホームページはちょっとしたアクセサリーショップで、でも修理例がやたらと多い。メールを送ると質問と対応が的確でしかもオーナー自ら対応してくれる感じに好感を持ち伺うことに。なにしろ直したいリングのひとつは、もう3箇所も修理を断られていたのです。
ただし気になったのは「平日の日中は営業でほぼいないので、土曜が助かります。」というオーナーの言葉。

梅雨明の猛暑の日、GoogleMapを見ながら尋ねた蒲田地区、まさかここに、こんなところに、と迷い果てた路地裏には2階立ての小さな”工務店”がありました。これは製作所、たしかに製作所以外の何ものでもない、あきらかにジュエリーショップではない製作所....。暑いのであちこち全開の1階はなにかプレスマシン的な機械がいくつか置いてあり...その奥に小さなアトリエというか工房というか、よくいえばジブリ的な?要は昭和のままの?そこにデザイナーであり職人である誠実そうなオーナー(三代目)が折りたたみ椅子と扇風機をサーブして迎えてくださったのでした。

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構造など詳しく説明してくれ、内金も不要、ただしパーツが見つかるかわからないので時間はお任せ(オーナー自ら探すから!)という事で、指輪をふたつノー期限でお願いする。
そして2週を待たず3年ぶりに復活したお気に入り。

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乱暴ものでしょっちゅう破壊してしまうのでかけこみ工房ができた、と思っていたのですが、遠慮気味につけた接着の隙間から水が入ったせいかまた外れてしまい、結局我が家の職人様にダイナミックに直していただいたのでした....

宝石でも輝石でもないお困りのブツを面倒がらずに直してくれるこの工房には、メガネやらお礼状らしきものやらが並び、ここを逃すとまた修理難民になりそうで、大切にしたいと思いつつ、本当にバッチリ直っているのか、直してもらったもうひとつの指輪をおっかなびっくり扱う日々...なんでもかんでもカンペキを求めない、これもまた京浜生活。

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京浜天国その1

梅屋敷に越そうとしたイチバンの理由...
対岸に工場の見える京浜地区の天国

初夏の風吹く五月の一日、待ちわびた天国は白い砂と青い空。芝の緑に朱塗りの盆。
鰹の叩きに、鳥唐、舞茸の炊込に苺、お酒はキンミヤという口福。紙コップ、紙皿、割箸禁止、迷彩装備というのが家風。

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昼寝ときめこむお侍様の横でつらつらと読書。

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まだ冷たい水の中に、自制できないこども達と直下するカモメがじゃんじゃか入ってゆく。
指の間には蟻と砂....

今年何回昇天できるかな....

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梅屋敷の夢

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梅屋敷に越して早半年近く。のどかな京浜生活にようやくなじんできたものの、外食のバリエーション不足は、つい自分の足を大森や大井町、蒲田といった京浜の街に運ばせてしまうことも多々....いつしか梅食には期待しない、しすぎない、という心がまえを持つまでになりました。
そんな梅屋敷の住宅街にあるお寿司屋さん...のれんの前に立つと駐車場から私服のご主人らしき方に「いらっしゃいませ」と後ろから声をかけられ誰もいないカウンターに通された時に、ああ....これはまたのどかな梅食になるのだろうな、と思った気持ちは見事裏切られることに...

奥からから出てきた若旦那(ここで登場)のおすすめのままに、まるで菊の花のように裂いたコールスローを付け合せた黄身酢の鯵、今日は特によくできたといういわしの煮付、明太子と寄せた絶品チーズ、お寿司はまず海苔を楽しんで、という鉄火にノックアウトされたあと、ぷりぷりの蒸海老と味も細工も見事なコハダ、最後にぎゅうっと濃厚な玉子焼と番茶のアイスクリームというWデザートとなりました。
そして..さんざん呑んで、まさかありえないようなお値段...

奥にお座敷もあるとのことで、通していただいたところ、明治から続く東海道の風情を残した店内をさらに濃厚にしたしつらえ....奥様が縁側をあけると先代が丹精された庭に白い牡丹が街道の風にふわりと香り、まさに夢のような世界が広がっていました。

帰り道、巡り合わせたこの店に誰を連れてこようかと思いはふくらむばかりでした。今度いったらないかもしれない、もしかしたらあれは本当に夢かもしれないお店の看板にはたしか寿し平とありました。

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梅屋敷生活

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引越にまつわるあれこれで、すっかりBlog更新の滞っていたこの数週間、ようやく梅屋敷の住人となりつつあります。なにしろ一番違うのは、どこに行ってもどこで飲んでも、全ての道は五反田に通じるとたかをくくってきた飲酒beer後...なんとしてもちゃんと乗り継いで家にたどりつく事の努力...特に吉祥寺だの池袋だのへんぴな場所での開催が多い演劇の帰りは、途方もなく家路が遠い....一度ならず五反田に帰りたいと帰宅してから暴れる始末...

そんなこんなの日々から、とりあえずビバークできるそう悪くない地元の飲屋を2軒と、激安のクリーニンング屋、スーパーがなくてもなんとかなる大量の八百屋とドラッグストアを流し、どうにかこうにか生活らしい感じになってまいりました。

商店街とも呼べない規模の小さな路地を流すと、自分のよそ者感が著しい....なのにライトな会話のひとつやふたつはできないと不自然。五反田は中もよそもない街なので、これはなかなかハードルが高いと感じました。

画像は梅屋敷に縄張りを広げる一族。どこ行ってもこのタイプ。

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のりしろ期間

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五反田から梅屋敷への移動のりしろ期間。
新居では段ボールを発掘しながら生活をし、その合間に五反田の家の掃除や残り物の片付け。

こののりしろのような時間がちょっと好きです。
まるで男性を乗りかえるような時間。新しい場所には希望が、慣れ親しんだ場所には思い出があります。

チェストの後ろからでてきたルームランプのガラス片に、ああこの家にすんでいる時にあの地震があったんだな、と思った。2011年をまたいだ2年は自分にとってだけでなくいろんな人にとって”様子見”の時間だったような気がします。このままでいいはずはない、次の事を考えなくちゃ、でももう少し考えさせて、とでもいうような。

五反田で掃除をして、HAPPY JACKで飲み、酔っ払って新居へ帰宅。酔って電車で帰るのは危険だし、けっこう面倒だという事を知る引越初日。

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晩夏の天国

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15年近く暮らした五反田から、移転計画がもちあがる我家。
西五反田、北品川と今まで何度かの検討をしてきましたが、正直もうひとつ気乗りがしませんでした。というのも、ここからの10年という時間は、言ってみれば老化、よく言えば隠居や成熟という時間になるわけです。その年齢にふさわしい暮らしでありたい。

訪ねた大田区のその駅はごく小さな商店街のある街で、小さな町工場やかつての名産であった海苔の問屋などがあるとても素朴な場所でした。何が”ある”というわけでもないけれど身の回りに何もかもがなければいけないという訳ではない。その街でタクシーを拾ってワンメーターのところに、白砂と秋草のそよぐ丘の、夢のような浜があった。決してキレイとはいえないけれど、運河の水に魚が行き交い、地元のこども達が青空の下で水浴びをしている。運河の向こうには規則的な工場の機械音が響いていている。ここにしょっちゅう来て本を読みながらピクニックをする近い未来が見えた。

さて、ここで何をするか、何を新しく始めるか。そのために何をやめ、何を譲り、何を捨てるか。どんな人と時間をすごすか。ひと月の間ゆっくり考えてみようと思います。

戻るのではない、また行く、のだと思う晩夏の青空。

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