プレイヤー&レスラー

演劇ではないもの...

1425716_568695996540114_770744929_n

花組芝居の怪誕身毒丸をもう何度見ただろう?

久々の公演のハコは駅前劇場。紋付袴の素歌舞伎。花組観劇初の最前列。
銀色の蓮池の前で役者陣を拝みつつもはや法事のような心持ち。故竹本朝重の義太夫、ガムラン、パンソリと、花組の中でも音楽がとびきりの演目で、阿形と吽形の阿形の方を観劇したのですが、もともと身体性の美しい谷山知宏が年を重ね、母親カーリーをやるにふさわしい重みがでてきたのと、軽妙なリズムが独特の大井靖彦のシッダルタ、鼻につくけれど端正な色気の堀越涼のヤマのからむあたり、なんかここはプロレス?神事?舞踏会?と思ったら、そういえば花組芝居は歌舞伎なんだった、としごくあたり前の事を思い出した...。

そしてここ数年自分が好んで見ているもの、プロレスやらアングラやらハチドリ姉妹やら大駱駝鑑やら、見たけれど実はかなり辛かったものなどをあれやこれや思い起こし、もしかして自分は演劇が好きな訳ではなかった(むしろ苦手)のかもと少なからずショックを受けてしまった...。演劇を名乗る中にも自分的には演劇として見ていないものというのはあれこれあって、Ort-d.dのものなんかは結構好きなので微妙なのですが...
やっぱり自分が好きなのは
遠くへ旅に連れてってくれるもの、プレイヤーのオーラが満ち溢れ、偶然や場所の空気をとりこめる感覚があって、受け止める人をくたくたにさせない、バイタルを回復するようなもの...

つまり神様への奉納に立会いたいのです。

神々がかむつどいましてのてんつくてん
師走にふさわしい花組芝居の奉納でした。

行ってよかった。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

バーバラ村田初体験

肉屋のタンゴ@LastWaltz

地獄のシャンソン姉妹、蜂鳥姉妹様とコラボしたバーバラ村田さんの初洗礼。

1453498_558522734224107_690483689_n

1470044_558522864224094_1775283943_

蒼光の中で彼女の顔から滑り落ちた仮面はまるで生きているかのように、彼女に囁き、抱きしめ口づけし、どちらが仮面なのかわからなくなる官能...。大道芸というジャンルの方らしいのですが、初見が路上でなくこの光の中だっだのがよかった。これだけのパフォーマーなのにプロレスのように観客との呼応が成熟していないのが本当に本当にもったいない...などと思いながら、酔っ払はひとりスタンディングオベーション。

こういうものに触れるとまたいろいろやってみたくなっちゃうんですけどね...

| | コメント (0) | トラックバック (0)

今井良晴追悼興行

__

自分の人生に大きな影響を与え、大げさに言えば助けてくれたプロレスが2つ。ひとつは90年代の全日本女子プロレスでもうひとつは2007年からの大日本プロレス....今井良晴リングアナはその両方に関わった方として不思議なご縁を感じる人。
大日本が一歩も二歩も引いた形で、女子プロに最大のリスペクトをもって開催した追悼興行に自分も役に立たないお手伝いを少しだけさせていただいた。
今井さんの笑顔と花の祭壇のリング、故人の人柄そのものの丁寧で思いのこもったカードの数々と演出、全女のレジェンドたちから10代のレスラーまで、女子プロの過去と未来に思いを馳せながら、これが追悼であることをしばしば忘れそうになるほど...特にセミファイナルのスターダムの選手たちは、短期間で両国を実現するだけあり、個人でなく団体のスピリッツのようなものを強く感じるプロレスだった。

大日本提供の1試合を含む濃密な6試合を終え、セミファイナルが終わるとそれまでのマットが動きのいい大日本の選手たちによって一気に外され(ここも非常によかった)、そこに全日本女子のリングマットが現れた瞬間、空気が一変した。

Toyota

渡辺智子、伊藤薫、豊田真奈美、井上京子、ダンプ松本、ジャガー横田という全女のレジェント達が揃ったファイナルで、そのリングコールは始まった。
はじめは誰も気づかなかった。それは今井さんのあのコールだった。ひとり、またひとり、コールされたレスラー達が次々と下を向く。本当に今井さんは今ここにいる、という感覚が後楽園ホールをいっぱいに包んだ。
「飛翔天女、豊田真奈~美~」とコールされた豊田が堪えきれず一瞬涙をぬぐい、すぐそんなことはなかったかのようにレスラーに戻っていく。湿っぽいのが嫌いな今井さんにそんな顔は見せられないと、彼女たちは全女という時空にダイブしてゆく。20代の時と身体能力はあきらかに違う。もう動けないよね、と言われている選手も多い。けれど彼女達は今井さんに、観客に、自分自身に全女というものを本当に見せたかったのだろう、こわいほど全開の全女のプロレスをした。
なくなっても、いなくなっても人の中に残って強く生きていくものがある。全日本女子プロレスも、今井良晴という人も。
レスラーはみな本能でそのことを知っている。強く残る自分になりたいと。いなくなっても生き続けていたいと。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

GDW 第1期終了

1001676_500622383347476_740328866_n

昨年の6月から半年あまりチキチキとやってきたGIRL’S DIRECTION WORKSHOP。
6回を終えいったん中締という事で、一緒にやってきたモデル事務所のスペースクラフトさんのマネージャー御大、キャスティングディレクターちゃんと反省会。

『オーディションに強くしてほしい』というリクエストで始まったはずなのに、モデルに演技を教えつつヤングディレクターに演出をさせ、かなりレベルの高い講師陣がその双方を教える...よせばいいのにそんな事をしてしまったがために、常に次の回の事が頭をぐるぐるしている..typhoon.という日々でしたが、スペースさんが持ってきてくれたモデルちゃん達のアンケートを見て疲れがふきとびました。

身内にきびしいという訳ではないですが、若いディレクターより彼女たちの方が気合というか向上心が高く、ずっとひたむきだったのは、年齢や職業ではなく”ハングリー”という事なんだろうなと思う。それはアンケートにもすごく現れていて”できない事への悔しさ”がどの子の文章からも強く伝わってきた。若いディレクター達はたしかにこのモデルの子達より実際”仕事”はたくさんしていたりもする。けれど自分が「できない」という事を直視できている子は少ない。なぜなら広告映像はなんとなくできてしまうから。そして演出スキルを比べたり比べられたりする事は少ない。みな得意そうな仕事ばかりを受けるからできない事に向かい合うチャンスがない。お笑いが好きな子は自分がビューティーが撮れないという事に向かい合う必要がない。グラフィカルにやりたい子は演出言語の貧しさになかなか気づかない。だから比べながら実際やってみるという事はやっぱり大事な事なんだろうな...

そんなこんなで厳しすぎる(そこがいいなと思う)マネージャーとやかましすぎるわたくしと双方の悩み、勉強した子がスターになれるわけではない、というスターイズムのむづかしさなどを話しつつ、焼酎が2本あく。
結局2つの会社の名前を書いたボトルをキープして、また不定期になにかやりましょうと、めちゃくちゃいい夜となりました。

1003486_500622273347487_1672459562_

渋谷のあわじやは料理も素晴らしいいい店だ。もともとちゃんこダイニング若だったらしく席も広々でつい飲んでしまうのねbeer

| | コメント (0) | トラックバック (0)

人前で脱げないレスラーなんて

T02200293_04800640125179667871

「人前で脱げないレスラーなぞレスラーでないsign03
というむねの事をさまざまなカリスマレスラー様が言うのを聞いたことがある。カッコつけているうちはまだダメだangryと...ふむ...そんなものかな...でもあのヤングレスラー達はそうそう脱いだりしないだろうしそもそも脱いだりする必要もないのだが、と思っていた連休の大日本後楽園ホール...

佐々木義人選手が葛西純選手を脱がしcoldsweats02(ごらんの通りのディズニーのパンツに!※葛西選手のブログから転載)、葛西純選手が佐々木選手を脱がし筋肉質のヒップのスーパービキニを披露、箒に跨られせてゆさぶるハリーポッター(画像)の洗礼からヤングレスラー達が次々と餌食になるカオスの中、ヤングの中でも硬質なイメージが強い石川晋也選手が半ケツに剥かれ、アポロライン(マダム命名の男性の足の付根のVライン)までもをさらし闘い続ける姿に驚きを通り越し感動すら覚えている自分がいました....shine

こうやってみんな本当のレスラーになっていくんだな...cryingと。

闘う男なんて日常にはもうほとんど存在しないものだからだろう、大日本は本当に女性ファンが多い。そこに来て堂々と脱げる男なんてもっといない。そしてなぜそんなアホな姿を見て、わたしたちは面白いじゃなくてカッコイイなんて思ってしまうんだろう?
レスラーには男はこうあってほしい、こうありたいといういろんなものが表現されている。青臭くプロテクトの強いそれが、キャリアを積みながら何ものも恐れない、ホンモノの男に変わってゆく。ケツごときでそんな事を言う自分は大袈裟でしょうか....

そんな気持ちを知ってか知らずか、半ケツをだしたまま猛り狂ったレスラーそのものの顔でプロレスラー石川晋也は退場していったのでした....

| | コメント (0) | トラックバック (0)

A型同士がバカをやるほど怖いものはない

__


デスマッチの3本勝負などという壮絶な試合をリーグ戦の決勝に持ってきた大日本...
途方もない...もはやアホとしか言いようのない二人をさすがのプロレスの神様もげらげら笑いながら見ていたに違いない。A型的(実際は違うかもですが)なレスラー同士ってある種いちばん危ない、行くとこまでイッてしまうものなんだと思いました。こういう感じは見たことがない。
本日も初観戦者(しかも一人は女子)を帯同。プロレスを見ることすら初めてなのに、みんな目をきらきらさせて、いい気をぐるぐる巡らせて帰る。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

わが友ヒットラーとシュトラッサーと委員長と

155722_450931244983257_142931897_n

| | コメント (0) | トラックバック (0)

葛西沼澤、愛しあう二人の

__2

葛西純選手と黒天使沼澤邪鬼選手は、ロミオVSジュリエットでその二人だけでひとつお話ができるほど、自分がもっとも思い入れの深いタッグ。
意味のある時でないとめったにやらないという、その二人のシングルが最後だという後楽園ホール。
特別な二人だからこそ、もちろん素晴らしい試合ではあり、何より選手生命に関わるような事故のなかったことに胸をなでおろしたけれど、何かこう...感じきれずにいる自分がいました。

それは例えていうなら別れる恋人同士の最後のSEXみたいなものなのかもしれない。
その二人にとってそれは人生で一番のSEXにはならないでしょう。気持ちは猛っても終わりにするという事は、続けられない時がきた、という事。けれど葛西選手の選手生命はまだ終わりなどと言うにはとてもとても早すぎて、終息の灯火のようなものとも違う。
ただ、長い時間を過ごしてきた二人だからこその経緯とさみしさは伝わってきました。葛西さんが引退する時は決められた引退試合ではないんだろうな、と思う。その時に沼澤選手は同じリングにはいないような気がしました。

人と人とのある時間が終わる時、それは必ずしもドラマチックではない。なぜならドラマはその過程にこそあるものだから。

だからこれからも長くひとつの団体を見ていたい、と思います。その一試合にこめられた物語を味わうために。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

わが友ヒットラー公開稽古

67019_436956879714027_72171314_n 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

塚本拓海 ここに来るべき男

Tuka

デスマッチヴァージン2女子を帯同し、大日本DEATH MATCH CRIMZON@新木場。

新木場の1stRINGというのは、その狭さだけでなく壁の黒さとか音響の悪さが伝える生々しさとか外がいきなり駐車場の感じとか、なんというか独特のインディー感がある。グルーブ、と言ってもいい。いきなりのバラモン水の洗礼、天井から落ちる蛍光灯の雨などヴァージンには濃厚な展開のあと、セミの関本大介選手と石川晋也選手のヘッドロックの重低音が延々と続く壮絶ストロングに彼女達の言葉がとまった。

そしてメイン、葛西純と塚本拓海のシングル。
後半とりだしたカミソリのついたボードを自分の首からさげ、そこに塚本選手の顔を幾度も笑いながら抱き抱える葛西純の周りをあの特別な空気が包んだ。その場を異空間に変える特別な力。顔を赤く染めななんども落ちそうになりながら葛西選手の胸に吸い込まれてゆくような塚本拓海のそのリズムもスピードも表情も完璧だと思った。
久しぶりに見る塚本の背中は傷でうまったデスマッチファイターのそれになっていた。これから額が頬が腕が、その若い肌の全てに隙間なく傷が刻まれてゆく。
デスマッチファイターの出てこない大日の未来に対する危機は、自分がマクベスで竹田誠志選手に言ってほしいとお願いしたことだった。(サムライのインタビューなんかで竹田誠志選手は以前からよくそれを口にしていた)だからだろうか、塚本選手がデスマッチファイター宣言をしてからずっとどこかちりちりとした思いがあった。けれど今日その気持ちはふっきれた。
この子がデスマッチを選んだことは資質だ。最初から決まっていた。 ここに来るべき男。

葛西純は、大日の温室育ちかと思ったらなかなかやる、会社の方針なんかどうでもいいこの世界でやりたいように生きろと心底うれしそうに言った。そのたぐいまれな発声、リズム、瞬時に観客の温度を見極めて発したドラマを、塚本は1デシベルも1メッセージも間違えずリアリティーを加味して返す。言葉のチョイスのセンス、ドラマを返すセンス、プロレスのセンス....この二人はきっとまた面白い試合をするだろう。わくわくする。

初めて見るプロレスがこんなプロレスでよかったのだろうか?

こんなにレベルの高い、こんなプロレスで...。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

より以前の記事一覧