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オルフェゴッゴ、そして。

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東京で演劇をやるということは、奪い合いなのだと感じるようになりました。劇場や、観客や、出演者や、スタッフや、稽古場や、メディアや...演劇にまつわる様々なものを奪い合って淘汰されるのが、東京の演劇だと。20年すぎた劇団として、いつまでもそこで競争、競合していてはいけないよなぁ、スッと身を引くことで、スペースを(たいしたスペースではありませんが)あけるべきだなと思うようになりました。つまり「降りる」ということです。

そう考えると、逆に、(とりあえず私個人が)やるべきことは見えてきました。競合しないということは、自分でつくるということだなと。まぁ、言うほど簡単じゃないんですけど。尊敬する先人は思えばみんなつくってきました。劇場や、観客や....いろいろな、後につづく人たちに残せるものを。

双数姉妹主宰 小池竹見氏 ごあいさつ抜粋

オルフェゴッコ@吉祥寺シアター

双数のラストは、好きなように試させてくれよ、という演劇でしか見られない挑発的な時間で、それはある種、観客なんてどうでもいいと思っている気さえした。面白い、とか感動したという事だけが作品を讃えることばではない事はみんな知っている。けれど人に伝えたい、感動を分かち合いたい、という”誰も否定できない価値観”が世界を鬱陶しい霧のように覆いつくしている。わかる人にはわかる、好きな人には感じる、などという作品は競争の中で苦しい局面にぶちあたるだろう。評論なんていうものは崩壊し、よかった、面白かった、誰が出ている(有名人または知人)という事でしか集客のできない世界。それはもう演劇の風景をまるで変えてしまうんだろう。もう変わってる。

放送作家や、素人のプロデュースや様々な人が、ただ自分の表現エリアでできない事の発散だけを求めて演劇の競争になだれ込んでくる。プロレスラーでシェイクスピアをしようなんていう自分もまったくそのひとりです。

けれど今日見たものは、演劇の世界で、演劇でしかなしえないものをしようと闘ってきたプロの演劇でした。人がなんと思うかはどうでもいい、好みがあるから強く薦めたりもしません。今の若い子にはこんなの全然わからないでしょう。

でも、わたしはすごく好きでした。

今林さん誘ってくれて本当にありがとう。

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