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2009年9月

キチガイ

Pic_kasai

今回主演のロミオ。葛西純選手は狂猿”キチガイ”と呼ばれるデスマッチファイター。
昨年『リア王』のシアターテレビジョン放映のコメンタリーをやって頂いたカムカムミニキーナ主催の松村武さんのブログに書いてあったキチガイ論...。ロミジュリを書くにあたりずっとPCのお気に入りにキープしていました。
バットマンシリーズ『ダークナイト』のジョーカー、ヒース.レジャーの事を書いているのですが、ちょっと長いけれど抜粋します。

pencil『怖いんです!
こいつが。
脈絡がないんです。
存在ややってることに理由がない。
原因がなくて結果だけがあるんです。
ただ、わけもなく悪いだけです、
圧倒的に悪い。
しかも偏在的です。伝染病のようにその怖さが、分身となってあちこちに飛び火していく。

原初的な感じがします。
悪魔そのもののように、
そいつは最初からいて、どこにでもいる。
そして圧倒的にわけがわからない他者です。
つまり理由が全くわからん悪です。
しかも相手は実体です。
浮遊する霊魂ではない。
具体的な人間なのです。
偶然に遭遇する具体的暴力・・・通り魔です。

具体的な人間なのに、圧倒的な他者である。
その他者にとっては、
こちらの命、存在などは、
かけがえのないものではなくて、
偶然の産物、たまたま行き当たったものであって、
そして、どうでもいいものである。
(中略)
でもね、
僕は虚構作品の価値とかいつも考えるんですけど、
何というか、
テーマとか、リアリティとかじゃなくて、
そういう、通常では見えないものを具体的に既視化するみたいな、
そういうことが大事だと思っててですね、
まるで、見たこともない新種の生物に出会うような衝撃、
それこそが目指す境地ではないかと。

見えないものとは、
言葉の外にあるものです。
説明不能ということです。』

私は理由のあるものが好きで、理由のあるものしか書けない
人間。だからキチガイを書く事は苦しく、恐ろしく、自信の
ない作業でした。でもとても憧れがある...。
葛西純という選手のキチガイというリアル。それは彼が体現
する事で演出する事などできないのかもしれない。
ロミジュリが終わったら、机に置きっぱなしになっている
『ダークナイト』をゆっくり見ようと思う。
今、キチガイを演出で作れる人間がいると感じたら、きっと
私は怖くて逃げだしてしまうから。

いってきます。

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横山さんの話

MIXER横山欣也家で今年もロミジュリの音のMIX。
いろいろ指示をだしたりリクエストをしてるうちにぐんぐん
横さんのすごさを思い出す一日。
こうした方がもっとこうなる、という事だけを会話するブッ
通し5時間半休憩なしcoldsweats02
そして最後はものすごく重要なシーンで、音楽の設計を
変えて「そうなるともしかしてこのブロックの台詞まる
まるいらない?」「いらないよね...」ってこれレスラーに
どう説明すんの?っていう大胆な変更をしてミックス終了〜snow

どんな作業も最後に(CMだとMAV)相談する人が柔軟
で客観的で、しかも目的に対して技術をもってるって事
は大きい。普段は演出する時はステージにあがるように
事前シュミレートするマダムですが、昨晩は思いきって
爆睡してみました。わたしは稲葉さんと横山さん、音の
スタッフにはものすご〜く恵まれてます。そしてどうしたら
これをお金がないからハウスミキサーね、と何の疑問も
なく決められてるヤングくん達に伝えてあげられんのよcrying
ハウスミキサーにも素晴らしい人はいます。でも申し訳
ないけどとにかくまるで違うんだってば。それはポスプロ
の人が一番よく知ってるはず。

そんな横さんでも、ここはテンぱるかも、ここは失敗する
かも、というくらい本番の集中力を要するのが大日本
演劇シリーズのこわいところ...。でも戦友と一緒だから
こわいのもまた楽しというところです。
1日まで続くプロレスネタ。もうしばしおつきあいをpaper

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好きなプレイ

Pic_isami

大日本鴨居道場でロミジュリの部分リハ。
たくさんのレスラーを見る中で、個人的に、この人のプレイが
好きだな〜と思う選手がいます。大日本だとシャドウWX選手、
グレート小鹿選手、谷口裕一選手、李日韓レフェリーのプレイ
はリアルで自分を殺さず、しかも練習するたび毎回ニュアンス
も違い、少しもだれない好きなプレイgood
元々リアルか演技かわからないような感じが一番好きなので。

今日目が離せなかったのは、敵対団体モンタギュープロレスの
エイブラハムを演って頂く、ユニオンの木高イサミ選手。
段取り説明して1度軽くリハ。そのあと”他団体を挑発する
チンピラ的心情”を説明すると、はいわかりましたと言って、
彼はすぐにコーナーポストのトップに失礼な感じで腰かけ
自分のセリフの時、ぽーんと飛び降りながら言ったのでした。
そのままジャニーズに入れるようなルックスの子でもあり
西部劇で荒野の岩の上から、性格にひとくせある少年が飛び
降りる映像がすぐに浮かんだ。で、すぐに練習止めdash
彼には必要ないから。
レスラーって時々こういうすごい事をする。

画像は出入りを書き込んだ平面図。2時間分11ページ。

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処理と生産のモザイク

処理と生産のモザイク

ロミジュリのもろもろに追われながら仕事をしていると時々ものすごく能率がアップしている事を感じる。
演出という仕事はすごく脳みそに負荷をかける仕事で、特にやった事のない事をクリアする時に最大負荷となり脱走したいほど辛く、しかしクリアすると脳みそのしわが増えたというか一段階ハイパーになるものなのですねcatface

事務的仕事は処理の側面が大きく、演出は生産の側面が大きい。どちらも大事だと思っています。あれこれ同時進行でモザイクのような状態は好き。幸せなだけでも不幸なだけでも、好きな事だけをするのも嫌な事だけするのも退屈な気がします。

画像はそんな合間の同時進行読み。山本直樹のレッド、高山なおみの料理本。井上荒野の短篇集ベーコン。

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安斎肇デザインロミジュリT

安斎肇デザインロミジュリT

今年も作っちゃいましたheart04安斎肇画伯デザインのロミジュリTシャツ。昨年はスカルの王様をデザインして頂いたのですが、
ロミジュリは二人だし...と思っていたらさすが画伯。キュートでシュールでなおかつPOPhappy02
♥が阿修羅男爵になってる感じはまさにあの”ロミオとジュリエット”。
今年はネイビーにチェリーレッドとホワイト。赤レンガ色にトルコブルーとホワイトの2色展開。

night秋の夜長に甘くてシュールな夢がみれそうですnight

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小川類さんのお話

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ロミジュリの音楽は、今年も『リア王』と同じ音楽ディレクター稲葉佳正さんとコンポーザーの小川類さん。

前回”大日本のテーマ”といういつも会場で最後にかかる曲を、
小川センセーがクラシックとかゴスとか様々にアレンジしド肝
をぬいてくれたのですが、今回もやってくれます。

本興行ではないとはいえ大日本というプロレス団体の不器用
さやウェットさ、愚直さみたいなものと音楽の相性はすごく
大切で(こういう事は同じオーダーをしても本質が合わない人
はダメなので)小川さんはまさにベストな大日作家good
この曲があの二人のレスラーのあのシーンに流れると思うだけ
で、ぞくぞくしますchick

興行まであと少し。自分が、そして今たぶんたくさんの人が
感じられている事をこめてみたつもりです。それは少し悲しい
お話かもしれませんが、こういうタイミングでものを作っていて
そこに触れない訳にはいきませんものね...。
横浜の秋風の中、せつない愛のおハナシをみなさん是非見に
(聞きに)きて下さいね。

画像はロミジュリ初リングのディーバ久保田安紀ちゃん。


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ロミオ VS ジュリエット

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昨年の『リア王』に引き続き、今年もやらせていただきます大日本演劇プロレスcrownshineキ○ガイタッグとしてしられる葛西純&”黒天使”沼澤邪鬼選手が悲劇の恋人ロミオとジュリエットにsign03 10月1日横浜赤レンガ倉庫19時開演。横浜の街を思わせる装置。音楽/稲葉佳正。作編曲/小川類。ディーバ/久保田安紀。音響/横山欣也の新たなる音のしかけ。花組芝居/八代進一。漫談家/寒空はだか。パフォーミングアーチスト/ボクデスの異種格闘。なんとY150(横浜開港博)イベントに認定ですshipリングサイド残席わずかですので(自由席まだ余裕あります)ご都合ついた方お早めにマダムまでご連絡くださいませ。

10.1までTOPにはってちょこちょこ詳細お伝えさせていただきます。

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リールってリールって

プロレスネタが続きましたが、マダムも決してプロレスばかりしている訳ではありませんcoldsweats01ここのところ、続け様にやってるディレクターの作品集“リール”
みんなのリールをようやくDVDフォーマットにしたのを手始めに、お客様に合わせてのリールチョイス。MediaSpikes用の国際リール。そして今はsayoco とSATOSHIに、ちょっと変わったリールの制作をお願いしています。

同じ作品でも、エディターによってまるで別物になってしまうリール。一番いいのは持って行く人が自分で編集する事だと思います。フデバコ.ナゴヤのコンPなどは、マダムが考えてチョイスしたリールを、その日の営業に備えて更に厳選したマイセレクションに編集し直していました。そして
「この人は対象への目線にひねりがないからオススメできないかなー。」とかそんな事を言うんですね。
同じように先日あるPに3人のリールを見せて推薦したところ
Asnowこの子の撮るものには相変わらずパッションが感じられない。(でもきっとこの感じが好きな人はいると思う)
Bsnowこの子は好きな事しか撮りたくないのかも、という印象をもつ。(狙いならいいけれど、たくさん撮りたいなら、もっと違うタイプのものを入れた方がいい)
Csnowこの子は、面倒な条件でもできるところまで努力する感じがする。以前より格段の成長を感じる。
というお返事。みんなよく見てるんですよね。
新作作ったらすぐリール直さんかい、とがみがみ言うのは訳があるんですpaperそしてみんなプロデュサーに時々はちゃんとリールを見せて添削してもらうとよいですよ。
目からうろこのお話がきっと聞けると思いますgood

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浅草で異種格闘

浅草で

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浅草東洋館に出演後の寒空はだか師匠、浅草在住のプロレスラー大黒坊弁慶さん、本業の稽古休みデーの花組芝居八代進一くんと浅草にてロミジュリの稽古と段取り。
(役者は稽古ですが、レスラーや芸人さんは何か稽古とは違うんです...。)

それぞれの流儀の異種格闘を終え(面白いな〜confident

明るいうちから、東西のお笑い論、プロレスの表現論、芸の先輩論など異種格闘なお話をしながら浅草のお店を転々beer
まだまだ課題はいっぱいあるのですが、これだけ異種な人たちのコラボに立ち会える瞬間は幸せ。
しかし昼間っから大混雑するニュ−浅草で”はだかさん”“弁慶さん”と呼びあっている5人は、客観的には芸人さん関係の集団でした。

画像はファイナルまでおつきあい頂いた上に浅草の奥座敷、金花園さんに放置してきた坂本九の『ジェンカ』を歌う横浜市役人テオドーロ寒空役の寒空はだか師匠。そして競演する横浜公使エスカラス役のレスラー大黒坊弁慶さん。190cm、150kg。

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日々ごはんを読む。

日々ごはんを読む。

癒しという言葉はあまり好きではないけれど(負けてしまう
ような気がして)この人のレシピと文章を読んでいると心
から何かがほぐされていくのを感じます。
高山なおみ『日々ごはん』 という食べたものと日記で、
生きていく事の痛みと哀しみが美しく漂っている本book
こういう音楽が好きというように、この人の料理が好き。
毎日に追われて、今あまりにもいろいろな事や人をとりこぼ
している。そういう雑なやり方が一番嫌いなはずなのに何も
かもなし崩しに進んでゆくなあ。

明日だけはゆっくり眠って料理を作ろう。
もう少しだけ自分にいいものが降りてくるようにconfident

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お元気でなにより

お元気でなによりです

ロケやアドフェス、タイに行ったギョーカイの方なら一度は
お世話になっているこの方...。元マダムの会社のディレクター
で公私共にたくさんの時間を過ごした戦友ひでみちゃん
タイに行ってから代理店、ゲイ相手の飲食店、フリーペー
パーの編集を経て、今はDJsign02をしつつフリーで広告の
企画演出や通訳、コーディネイション、タイで活躍する
日本人サッカー選手の通訳もやっているとか。
まあ要は何をやっても食っていける人。

日本に来る時はちゃんと連絡をしろ、と再三言っているにも
関わらず今回も突然会社を電撃訪問dash来日の理由も
「実家の弟が結婚するので部屋の荷物を処分」するため
だとか。
いろいろあってもタフで明るく、広告は好きだけど決して
それだけの人じゃなくて、まあ昔は広告やってる人って
スパーンと他の職業に着く人とか多かった。特に女の人
は靴のデザイナーになったマダムの師匠。NYに移住し、
ジャマイカにはまり本を出版したキモさん。染色家を目指し
長野の山奥に入ったそのちゃん。みな向いてないどころ
ではなく抜群に優秀な人ばかりでした。
というより、そんな人たちだから優秀だったんだと思う。

この子もそんなひとり。
会うと元気なパワーをもらう人。

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これはもしや?

ロミジュリプロモーター様の事務所にいったら巨大な靴が...。
これはもしや、あのお方のsign02

この事務所にはなぜか一角にかなり特殊な設計のお座敷があり、こんな画像になっております。助手のあづヤンちゃんがこのスペースをお部屋にしていたのですが、ちゃぶ台にパソコンでは腰を痛めるらしく、元のデスクに戻って以来、このスペースには様々な怪しいものが置かれておりますcoldsweats01

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血圧たかしさんの結婚式

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サムライTVのディレクター血圧たかしさんの結婚パーティーにお呼ばれringプロレス業界の方のお祝いは二度めですが、今回は割と普通?と思いきや新郎新婦の不自然に長いキスにざわめきが広がった瞬間、入場曲とともにDDTの男色ディーノ選手とアントーニオ本多選手が乱入coldsweats01
鬼畜ディーノに新婦が犯されそうになった瞬間登場したのはFREEDAMS佐々木貴選手。新郎の反撃、ひな壇のサボテン攻撃の3カウントから、なぜか子孫繁栄のベリーダンスをレスラーと観客が踊り狂うという実にプロレスなお祝い。
演出なさったのはきっと、終始パソコンの前で何かなさっていたマッスル坂井さんですね...。

血圧たかしさんの作るものにはいつも対象への愛が溢れています。坂井さんもそうですが映像表現を何よりも愛している。そして苛酷な映像制作環境の中あそこまで頑張るのは、プロレスという伝えたいものがあるからなのですね。

画像はそんな一連の騒ぎ。行ってよかったわ〜good

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芸術系大学のヤングたち

関西方面の芸術系大学の学生さんの会社訪問を受け
ヤングディレクタークロちゃんとちょっとした研修会。
マダムのディレクション作品のケーススタディーを説明
したり、クロちゃんの作品や最近のお仕事の傾向、就職
活動のエピソードなどあれこれお話。
それとこういう時にクロちゃんを呼ぶいちばんの理由なの
ですが「学生の時の仲間でいわゆる作家になって食う
や食わずのやつがいっぱいいる。(否定はしないのです)
でも自分はたくさんの人に見てもらう事に興味があって
会社という場所を選んだ。」という話は学生さん達の心
に響くところがあったようですconfident

ところで、これは別に今日のヤング達の話ではないの
ですが、一般の大学の例えば法学部を出て、仕事に
法律を生かしたいとか文学部をでて文学知識を生か
したいなんて言って就職を考える人はほとんどいませ
んよねsign02大学で習った程度の事が実務で通じると思って
いる人はいない。なのに芸術系の学生さんの多く
が、なぜそんなにも今やっている事をストレートに職業に
結びつけ、それ以外の事をいろいろ考えないのかよく
わからない気がします。映像を勉強して販売をやったり
営業をやったって全然いいでしょう?
ちょっと暴言かもしれませんが、誰か身近に調子のいい
嘘を言っている人たちがいるとしか思えない事がある。

さらに暴言、教職というものはリタイア後の余暇では
ない、この言葉をそういう罪深い先生達に心から言い
たい。若者の人生を狂わせているのですよ。そして若い
みんなには、ものを作る事は素晴らしい事。仕事に直接
生かせなくても、好きであれば一生ものを作ればいいshine
ものを作る人らしく仕事をすればいい。私はそう思う。

夢いっぱいの子にはなかなか言えないのですけどねcoldsweats01

自分のこどもにだったら絶対言います。

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営業とリマーカブルと

置屋の女将になってから初めてやるようになった事のひとつ
が営業。営業と言っても飲んだりダボラ話をしているだけ
だったりもするのですがbottle行く先々でいろんな人とお話
するだけでもまあまあ人を結びつけられもして、女将業は
やはり風呂敷持って飛び回らんといかんのね〜とつくづく
思います。ラストが遅いので、夜連絡をくれる方いつも酔っ
ぱらってて本当にすみませんcoldsweats01

先日もマダムに初めて演出をさせてくれた方と、主に釣りと
オカルトとエロと音楽と、ついでにほんのちょっと広告の話と
いうダメ営業beer

リマーカブルでヤングは一喜一憂の夏でしたが、あくまで
これは”商業ベースのチャンスがもらえない若手”のため
のコンペティション。大事なのはそこからどうプロになるか
なのであって、手作りのもの作りの大切さを学ぶ事では
ない...。ヤングみんな賢いからそんな事はわかっていると
思いますが、事情の多い広告をプロとして仕上げられる人
が誰が何と言ったって一番すごい事だし、それを続ける事
が一番大変confident
応援はしてもちやほやしない、これは人を大事に育てる時
の基本だと思う。

さ、そのためには営業営業runヤングを働かせなくっちゃ。

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