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キチガイ

Pic_kasai

今回主演のロミオ。葛西純選手は狂猿”キチガイ”と呼ばれるデスマッチファイター。
昨年『リア王』のシアターテレビジョン放映のコメンタリーをやって頂いたカムカムミニキーナ主催の松村武さんのブログに書いてあったキチガイ論...。ロミジュリを書くにあたりずっとPCのお気に入りにキープしていました。
バットマンシリーズ『ダークナイト』のジョーカー、ヒース.レジャーの事を書いているのですが、ちょっと長いけれど抜粋します。

pencil『怖いんです!
こいつが。
脈絡がないんです。
存在ややってることに理由がない。
原因がなくて結果だけがあるんです。
ただ、わけもなく悪いだけです、
圧倒的に悪い。
しかも偏在的です。伝染病のようにその怖さが、分身となってあちこちに飛び火していく。

原初的な感じがします。
悪魔そのもののように、
そいつは最初からいて、どこにでもいる。
そして圧倒的にわけがわからない他者です。
つまり理由が全くわからん悪です。
しかも相手は実体です。
浮遊する霊魂ではない。
具体的な人間なのです。
偶然に遭遇する具体的暴力・・・通り魔です。

具体的な人間なのに、圧倒的な他者である。
その他者にとっては、
こちらの命、存在などは、
かけがえのないものではなくて、
偶然の産物、たまたま行き当たったものであって、
そして、どうでもいいものである。
(中略)
でもね、
僕は虚構作品の価値とかいつも考えるんですけど、
何というか、
テーマとか、リアリティとかじゃなくて、
そういう、通常では見えないものを具体的に既視化するみたいな、
そういうことが大事だと思っててですね、
まるで、見たこともない新種の生物に出会うような衝撃、
それこそが目指す境地ではないかと。

見えないものとは、
言葉の外にあるものです。
説明不能ということです。』

私は理由のあるものが好きで、理由のあるものしか書けない
人間。だからキチガイを書く事は苦しく、恐ろしく、自信の
ない作業でした。でもとても憧れがある...。
葛西純という選手のキチガイというリアル。それは彼が体現
する事で演出する事などできないのかもしれない。
ロミジュリが終わったら、机に置きっぱなしになっている
『ダークナイト』をゆっくり見ようと思う。
今、キチガイを演出で作れる人間がいると感じたら、きっと
私は怖くて逃げだしてしまうから。

いってきます。

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